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公務員志望が一番の理由は?

不景気の度に、公務員志望が人気に!

 

就職冬の時代・・・オイルショック

就職氷河時代・・・プラザ合意・円高貿易摩擦

就職難民時代・・・バブル経済崩壊・不動産不況

ワーキングプア時代・・・フリーター・年越し派遣村

リーマンショック時代・・・緊急経済対策・円高不況

少々記憶違いはありますが、景気低迷の都度、

誰もが公務員志望になり、

公務員の採用試験競争倍率は跳ね上がり、

景気回復の遅れの後は、公務員の採用自体が極端に控えられてきました。

 

古い話で恐縮ですが

昭和48年オイルショック時代に大学の3年でしたが、

巷ではトイレットペーパー騒ぎがやっと終わり、4年の春を迎え、

当時「でも・しか先生」(先生でも、先生しか)というくらい安月給の代名詞だった教職員を

受験したところ、何と競争率が過去最高の200倍(但し高校教諭)に達して、

「でも・しか」どころか、国立大学の教育学部ですら教員試験に落ちる状況下、

いわゆる不景気の渦中に巻き込まれました。

同期生の就職も決まらずに郷里に帰る者、いわゆる今で言うブーメラン現象です。

アルバイトで生計をしのぐ者や就職浪人というものを初めて知りました。

何か今に似ていますね。

 

これが公務員人気急上昇のはしり

だったのではないでしょうか。

当時、阪神間の市役所・県の競争率も跳ね上がり

教員の滑り止め程度に考えていた役所も、10倍から60倍(但し大卒)の競争率に。

 

大体、昔から役所と教員は給料が安く、高度経済成長時代を通して成り手のない、

落ちこぼれでも行く職業だったのですが、

この35年余りの間に、ほぼ数年ごとに不景気が循環して、その都度役所の人気は上昇の一途に。

 

したがって、中高年の人は大概、「役所に就職しなさい!」と口癖のように言ってきたものです。

私が、平成22年3月まで役所にいなかったら、私も同じ様に「役所に行きなさい!」と

言っていたかも知れません。

 

ところが、

この数年前から役所事情の雲行きが急に怪しくなり、この二三年で体験した

社会変化にシンクロナイズした公務員事情の悪化は、当面回復の兆しのない構造変化といえるものでした。

 

世間で、

「公務員が一番」とまだ言っているのは非常な間違いで、数年以上前の役所事情を根拠としています。

「安定している」

「仕事が楽だ」

「退職金が多い」

「年金が高い」

「残業がない」

等々、すべて昔の話で、今や全部が否定されます。その根拠と現状があります。

ただ一つだけ、「安定している」は低く長く一定。若干右肩下がりで安定、というのだけが当たっています。

 

「公務員志望が一番」という理由は、すでに過去のものになってしまっています。

未来を賭ける就活に、最近の業界情報は不可欠です。

 

 


とにかく就職なら別職種も

1.公務員にさえ、なれば間違いは無いとか

2.公務員になるために、就職するとか

3.結婚の時に、公務員なら安心だとか

4.能力・適性無しでもとにかく公務員とか

 

みんな、地に落ちた過去の神話と言うべきでしょう。

一つずつ検証してみましょう。

 

1’.確かに倒産の憂き目に遭わないという事はあります。

 しかし、高給で生活安定ではありません。昔の薄給に逆戻りしていきます。

 

2’.公務員になるための就職は、そう簡単ではありません。将来性に赤ランプでも異常な競争率です。

 

3’.結婚しても、住宅ローンに子どもの教育費という一番大事なときに、

 給料2%カット・無給残業・管理職手当カット・一時金0.5ヶ月分カット・昇給カット・住宅手当扶養手当カット

 その上、無給休日出勤に代休取れず。無し無しづくしが現状です。

 給与水準は民間より若干高めの人事院勧告が、この数年マイナス勧告

 プラスアルファー独自減額が当たり前で、

 民間の中間平均を超えることは、もう無いでしょう。

 

4’.ただ地元だからといって、大学進学に失敗したレベルで役所に採用される余地はありません。

 今や、能力・学力ともに一流大学以上の学生が広範囲に応募してきます。

 

ともかく今も、人気は依然高くて、

平均して数百倍の競争率突破を目指し、公務員養成専門学校に在学中から通い、

一流大学以上の国立院生までが、こぞって受験します。民間受験組の人数も加味すれば、

就活者1.000人に1人ぐらいの確率で合格できる、実感ではないでしょうか。

その上、中間管理職以上になれるのは10%~20%の確率です。

10.000人に1人の実感確率で挑戦し、

22歳から60歳まで38年間を賭けてみる、相対的な値打ちが本当にあるか疑問です。

そこまで間口を絞って、人生の可能性を棒に振ることはないと思います。

 

国家公務員一本の就活もありますが、

企業や職種の将来性に着目して、適性に合致した就活をすれば、

経済的には初任給をはじめ、ボーナス額で公務員を上回り且つ、

競争率も100倍以下の求人はある筈です。

ベンチャー企業の場合は、

将来、会社が一部上場になるか、倒産するかは、就活する学生にも企業の面接担当者にも

わからないとは思いますが。

 

倒産要因が低い企業を前提に公務員を比較すれば、

就活という「競争コスト」と「将来性のリスクコスト」に対して、

公務員はかなり、コストパーフォーマンスが低いと考えられます。

難関な割には、将来性のランキングは低いといえるでしょう。

 

適性職種への求職はとても大事なのですが、

極端に一点固執した就活で、

「何でもいいから公務員」というのは、

「何でもいいから一部上場企業」と同じ発想ではないかと思います。

 

あなたの受かった会社と、落ちた公務員と比較してどうでしょうか。

仮に公務員が受かるくらいの実力なら、多分大手企業の方に軍配が上がるでしょう。

待遇から将来性では、役所劣勢の今事情なんです。

 

 

 


安定は良いことだけど現実は?

給与水準と労務水準が、

仕事の善し悪しの比較ベースになるかと思います。

 

民間ではその格差が激しくて一様に比較できませんが、

一般的に公務員は、民間の総平均中間あたりの年収ではないかと思います。

 

10年程前、公務員のベースアップも順調で、民間の給与水準も右肩上がりの時期で、

役所の40歳代中間管理職時代に、

地銀の課長クラスの給与はありましたが、都銀には大差で負けていました。

大手メーカーの部長クラスの半分くらいでしょう。

 

但し一時金ではゼロの民間もあれば、数百万円の企業もあり、比較が難しいのですが、

大抵は10人居れば10人共が、公務員のボーナスの低さに呆れて、よく奢って貰いました。

 

周囲では、会社の吸収合併以外、純粋に倒産した上場会社の知り合いは

幸いにしてありませんでしたが、一応、「倒産しない安定感」では一番だったかも。

 

しかし、こうも不景気が続くと、

倒産の前に、リストラのリスクが民間では当たり前ですが、

そのリストラが公務員でも進行してきています。

 

解雇は懲戒免職だけですが、

退職者不補充でも人員削減が進まずに、定数の急速削減と、

勧奨退職の募集、給与年額5%程の実質減額がこの数年進行中です。

すなわち、事実上の退職勧奨のようなものです。

ある自治体では、

昨年度の一時金は約10年前の水準まで後戻りしましたから。

先ほど述べた10年前の民間年収レベルに下降してしまいました。

すでに述べたように本俸から手当まで全部カットが、一時金計算に反映して

なお且つボーナス自体がカットですし。

 

労務水準でいえば、

一部管理職は、労働基準法も完全無視状態。

年間の残業手当も数百万円分不支給で、年間平均700時間超勤、何年も。

しかも年休は毎年20日付与されても未消化で返上、夏休みの8日間もほとんど返上、何年も。

これが、事実とは誰も信じません。

 

最近の事例を。

正規職員の部下と上司のポストが共に廃止され、この10年間で正規職員10名の課が3人に。

減員、参事3名、主査2名、主任1名、主事1名。

残員、課長1名、課長補佐1名、主任1名、と嘱託職員(週4勤交代)4名。

人件費は削減で、仕事量は現状維持の部長命令が出る始末で、常に誰かが残業に。

昼間は窓口・電話来客対応・事業運営、夜間は通常事務、休日出勤で管理業務の連続。

これで実際、療養加療状態でも休めず働き詰めて、健康も損ねて退職を余儀なくされる。

実質的に、かなりの低給与・低労務水準だった事例です。

 

企業でも、管理職の労務水準は、過酷ですね。

これは中小企業の出来事ではありません。阪神間の自治体での出来事です。

 

 


行政刷新でもっと低空飛行に

近未来の公務員は、「未来喪失」というべきでしょう。

 

昔は長期間低賃金でも、退職後に取り返す公務員
今は長期間低賃金、さらに退職後も不遇の公務員

 

長年働いて我慢してきて、やっと辿りついて退職金が減額され、

財政難からカットされ続けた最終給与額が、退職金の基礎額に。

まして、団塊世代の大量退職後は、退職金積立基金が底をついて、

一括支給も危なくなります。

退職金総額はこの10年間で、数百万円のマイナスに。高額退職金は過去の語り草になります。

で、老後の共済年金のアドバンテージも無くなり、普通のサラリーマンと同様に。

ひたすら節約の毎日が待っています。

 

ならば、何のために低賃金の低空飛行に甘んじてきたか意味がありません。

 

すでに、公職について何年も経過してしまっている現職公務員は仕方ありませんが、

これからの若い人には、選択の自由があります。

 
今の就職期の学生さんや家族に、公務員について「失業にならない安定感」以外に
将来性や働き甲斐を推賞する気にもなりません。
 
公務員は、転職を前提にはしにくい職種ですから、退職するにしても勧奨退職資格の得られる時期まで、
あるいは定年まで続ける事になります。

 

さらに、高齢者雇用についても差し迫った危機が。

10年前は、国家公務員の地方事務官でも本省課長以上の退職後は、外郭団体に好待遇で天下り、
退職金の二度取りもありましたが、現在は、行政改革と事業仕分けでその外郭団体自体が無くなります。
まして、民間企業では、一部を除き天下りの受け入れは激減しています。
 
地方自治体も同様で、定年後は、出先機関や団体職員で第二の準公務員を享受できましたが、
今や団塊の世代退職で、現場労務の再雇用でさえ、まま成りません。
65歳年金受給まで、減額された退職金で持ちこたえても、

その先に、いい未来は見えてきません。

 

まさに、退職後も「超低空飛行」の、未来喪失です。


不祥事と紙一重の既得権

公務員の既得権や慣習的特権は、次々剥奪されています。

2010年11月1日の阪神版新聞紙上で、

阪神間、N市の職員90名が半年間で、370万円の通勤手当不正!の記事がありました。

まだあったか税金の無駄遣い!何と30年間ノーチェックだたっとは呆れます。

当然、遡及して返還です。
出来るかな?N市!


以前は、N市の残業手当や特別勤務手当のシェアーが暴露されましたが、

今や諸手当はもちろん、不正も無くなっている筈、ですが?。
 

また、業務上自由に扱える公金を、架空発注でキープして私的流用し、返還命令が出た事も

最近次々と明るみに。昔は当たり前の特権が、今や不祥事の摘発対象に。


税金でマッサージチェアを購入し、公務時間中に交代でリラックスタイムとは、恐れ入ったものです。

転勤、異動の祝儀や歓送迎会の費用に流用したり、私物用にパソコンを買ったりは言語道断ですが、

勤務時間中に私用外出や、マイカー洗車など、今も行われている可能性が高いと思います。

なぜなら、役所の駐車場や学校敷地や出先用地が、職員の通勤車の常設無料駐車場に使われ、

さらに別途に、通勤手当も支給されていて、今回の不正通勤手当事件の温床になった訳です。

 

また、残業をせずに定時帰宅をして、年度末に余った時間外手当を課員全員で分け合うという不正も、

過去にあったわけです。

 
天下りといい、公金のルーズな横取りといい、福利厚生施設の特別待遇といい、

全部原資は税金ですから、許される訳もありません。
 
年金も、厚生年金並になって当たり前です。

自治体の職員退職金が、2004年以降に相次いで減額改定され、

公務員の給与も、一段の減額見直しが今後、更に進む筈です。
定数削減も、一部自治体では5年間で、総数の三分の一減員を打ち出しています。

 

行政刷新でも、事業予算見直しと、経費削減が厳しく指摘される中、

既存のルーズな公金の無駄遣いや、市民目線からは許されない既得権や特権は、

暴露、批判、粛正、そして廃止の流れにあります。

 

要するに、公務員の既得権は、不正の延長線上にあった訳ですが、

これを慣習的に是としていた神経に、問題があります。

指摘されて後悔するどころか、残念がるというところでしょう。

 

公務員の既得権の大半は、不祥事の温床でもあった、ということです。 

 



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